前途は遠い。
そして暗い。
しかし恐れてはならぬ。
恐れない者の前に道は開ける。
行け。
勇んで。
小さき者よ。
そして暗い。
しかし恐れてはならぬ。
恐れない者の前に道は開ける。
行け。
勇んで。
小さき者よ。
有島武郎
1878年(明治11年)3月4日 – 1923年(大正12年)6月9日)
日本の小説家。学習院中等科卒業後、農学者を志して北海道の札幌農学校に進学、洗礼を受ける。1903年に渡米。ハバフォード大学大学院を経て、ハーバード大学で1年ほど歴史、経済学を学ぶ。帰国後、志賀直哉や武者小路実篤らと共に同人「白樺」に参加する。1923年、軽井沢の別荘(浄月荘)で波多野秋子と心中した。代表作に『カインの末裔』『或る女』や、評論『惜しみなく愛は奪ふ』がある。