名言集 今日を生きる、明日を拓く、言葉を贈ろう
脚本家

向田邦子の言葉

飛行機は上昇を終わり、高みで旋回をはじめた。もう大丈夫だ。どういうわけか不意に涙が溢れた。 たかが香港旅行ぐらいでと自分を笑いながら、さっきの裁ちばさみや蘭の花束のことを思い合わせて口許は声を立てて笑っているのに、お天気…

詩人

金子みすゞの言葉

げんげ ひばりきききつんでたら、にぎり切れなくなりました。 持ってかえればしおれます。しおれりゃ、だれかがすてましょう。きのうのように、ごみ箱へ。 わたしはかえるみちみちで、花のないとこみつけては、はらり、はらりと、まき…

名言集 今日を生きる、明日を拓く、言葉を贈ろう
文筆家

夏目漱石の言葉(3)

同時に此何坪何合の周囲に鉄柵を設けて、これよりさきへは一歩も出てはならぬぞと威嚇かすのが現今の文明である。 憐れむべき文明の国民は日夜に此鉄柵に噛み付いて咆哮している。 『草枕』夏目漱石 夏目漱石1867年2月9日(慶応…

詩人

金子みすゞの言葉

夕顔 せみもなかない、くれがたに、ひとつ、ひとつ、ただひとつ、 キリリ、キリリとねじをとく、 みどりのつぼみただひとつ。 おお、神さまはいまこのなかに。 『明るいほうへ』金子みすゞ 金子みすゞ童謡集 明るいほうへ pos…

名言集 今日を生きる、明日を拓く、言葉を贈ろう
文筆家

夏目漱石の言葉

博覧会は当世である。イルミネーションは尤も当世である。驚かんとして茲にあつまる者は皆当世的の男と女である。 只あつと云って、当世的に生存の自覚を強くする為である。 御互に御互の顔を見て、御互の世は当世だと黙契して、自己の…