そして、愛の逆の要素である怒り、憎悪、害そうという心など、こういった悪い心にはどのような欠点があるのかをよく調べてみることです。
そして、自分の心の中で、「ああ、愛というのは本当に望ましいものなのだ、ためになる良い心なのだ」と認識することによって、自ら進んで愛を育もうという努力をし、愛を育てることを喜びたたえる気持ちを持つとともに、「怒りや憎しみ、嫉妬などは自分も他人も損なう悪い心なのだ」という確信を得たならば、徐々に、しかし確実に、自分の心の中に良き変容をもたらすことができるのです。
『科学という考え方』
酒井邦嘉
酒井邦嘉(さかい くによし)
脳科学者・言語学者。専門は言語脳科学。人間の言語能力を、脳の働きと構造の側面から研究している。彼の研究は、言葉を単なる知識や情報伝達としてではなく、人間が世界を理解し、思考し、他者と関わるための根本的な能力として捉える点に特徴がある。脳科学、言語学、教育など複数の領域を横断しながら、人間の知性そのものを問い直している。その言葉は、感覚的な理解に流されず、論理と観察を通して人間の本質に迫ろうとする静かな厳しさを持っている。








