飄然として何処(いづく)よりともなく来り、飄然として何処(いづく)へともなく去る。
初なく、終を知らず、蕭々として過ぐれば、人の腸(はらわた)を断つ。
風は、過ぎ行く人生の声なり。
初なく、終を知らず、蕭々として過ぐれば、人の腸(はらわた)を断つ。
風は、過ぎ行く人生の声なり。
徳富蘆花
1868年12月8日(明治元年10月25日) – 1927年〈昭和2年〉9月18日)は、日本の小説家。ベストセラーとなった小説『不如帰』(1899年)や、キリスト教の影響を受けた自然描写作品『自然と人生』(1900年)などで知られる。本名は徳富健次郎(とくとみ けんじろう)。思想家・ジャーナリストの徳富蘇峰は兄。同志社中退。思想家の兄、徳富蘇峰創設の民友社に参加。