こんな手づまが使いたい
お父さんに
お母さん
お姉さんの舞踏靴
昨夜貰った巴旦杏
竈のうえの黒猫に
窓から見える帆前船
教会堂の円屋根と
屋根にとまった白鳩と
みんな纏めたそのうえに
青いマントをおいかぶせ
明けりゃ真紅の薔薇になる
こんな手づまが使いたい
お父さんに
お母さん
お姉さんの舞踏靴
昨夜貰った巴旦杏
竈のうえの黒猫に
窓から見える帆前船
教会堂の円屋根と
屋根にとまった白鳩と
みんな纏めたそのうえに
青いマントをおいかぶせ
明けりゃ真紅の薔薇になる
こんな手づまが使いたい
西條八十
1892年〈明治25年〉1月15日 – 1970年〈昭和45年〉8月12日)日本の詩人、作詞家、仏文学者。長男の西條八束は陸水学者。長女の三井ふたばこ(西條嫩子)も詩人。