向田邦子の言葉

名言集 今日を生きる、明日を拓く、言葉を贈ろう
父も母も、傷ひとつなく育てようと随分細かく気を配ってくれた。
それでも、子供は思いもかけないところで、すりむいたりこぶをつくったりした。
いたずら小僧に算盤で殴られて、四ツ玉の形にへこんでいた弟の頭も、母の着物に赤いしみをつけてしまった妹の目尻も、いまは思い出のほかには、何も残っていないのである。
向田邦子
『身体髪膚』

向田邦子
1929年(昭和4年)11月28日 – 1981年(昭和56年)8月22日)日本のテレビドラマ脚本家、エッセイスト、小説家。第83回直木賞を受賞。週刊誌のトップ屋時代は幸田 邦子名義で執筆していた。共同ペンネーム「葉村彰子」の一員でもある。父親の転勤で全国を転々とするが、本人は鹿児島時代が文学の原点と語った。実践女専国語科を卒業後、映画雑誌の記者を経て、ラジオ・テレビの台本・脚本を書く。『七人の孫』『寺内貫太郎一家』等、自分の実感をもとに庶民の生活を温かくかつその暗部をも描いて「ホームドラマの旗手」といわれた。1980年短編連作『花の名前』『かわうそ』『犬小屋』(後に作品集『思い出トランプ』に所収)で直木賞受賞。

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