若きによらず、強きにもよらず、思ひ懸けぬは死期なり。
今日まで遁(のが)れ来にけるは、ありがたき不思議なり。
今日まで遁(のが)れ来にけるは、ありがたき不思議なり。
吉田兼好
鎌倉時代末期から南北朝時代にかけての官人・遁世者・歌人・随筆家。治部少輔・卜部兼顕の子。本名は卜部兼好(うらべ かねよし/うらべ の かねよし)。 卜部氏の嫡流は兼好より後の時代に吉田家と称するようになり、江戸時代以降は吉田兼好と通称されるようになった。また出家したことから兼好法師(けんこうほうし)とも呼ばれる。日本三大随筆の一つとされる『徒然草』の作者であり、また私家集に『兼好法師家集』がある。