ただ単純に何かをやらせてみてその子の能力を測るだけでは、本当のものを誤解する危険が大きいといわねばならない。
当人のできるかぎりの能力を発揮しやすいさまざまな条件において、長い期間をかけ、能力の開発を図り、何回にもわたって慎重に測定してみると、できないはずの子が、実は意外な能力の持ち主であるかもしれないからである。
当人のできるかぎりの能力を発揮しやすいさまざまな条件において、長い期間をかけ、能力の開発を図り、何回にもわたって慎重に測定してみると、できないはずの子が、実は意外な能力の持ち主であるかもしれないからである。
成瀬悟策
1924年岐阜県生まれ。東京文理科大学心理学科卒業。1988年九州大学教授定年退官。その後1993年まで九州女子大学・九州女子短期大学学長。日本催眠医学心理学会理事長、日本心理臨床学会理事長を歴任。現在、九州大学名誉教授、日本リハビリテイション心理学会理事長、日本臨床動作学会理事長、日本学術会議会員。医学博士、臨床心理士。2001年、勲二等瑞宝章受章。
