朝、鈍い目が照つてて
風がある。
千の天使が
バスケットボールする。
私はめをつむる、
かなしい酔ひだ。
もう不用になったストーヴが
白つぽく錆びてゐる。
朝、鈍い日が照つてて
風がある。
千の天使が
バスケットボールする。
風がある。
千の天使が
バスケットボールする。
私はめをつむる、
かなしい酔ひだ。
もう不用になったストーヴが
白つぽく錆びてゐる。
朝、鈍い日が照つてて
風がある。
千の天使が
バスケットボールする。
中原中也
1907年（明治40年）4月29日 – 1937年（昭和12年）10月22日）は、日本の詩人、歌人、翻訳家。旧姓は柏村。代々開業医である名家の長男として生まれ、跡取りとして医者になることを期待され、小学校時代は学業成績もよく神童とも呼ばれたが、8歳の時、弟がかぜにより病死したことで文学に目覚めた。中也は30歳の若さで死去したが、生涯で350篇以上の詩を残した。その一部は、結婚の翌年刊行した処女詩集『山羊の歌』、および、中也の死の翌年出版された第二詩集『在りし日の歌』に収録されている。訳詩では『ランボオ詩集』や数は少ないがアンドレ・ジイドの作品などフランス人作家の翻訳もしている。日本大学予科、中央大学予科などを経て東京外国語学校（現在の東京外国語大学）専修科仏語部修了。
