生きものには常にそういう矛盾がつきまとっていて、その生物が生きるには、たしかに最低限である条件は満たされなければなりませんが、その条件がよすぎるとまた別の問題が出てくる。
いいことが出てくれば必ずマイナスのことが出てくる。
そこをどうするかは時代を超えて常に人間が直面している問題だと思います。
いいことが出てくれば必ずマイナスのことが出てくる。
そこをどうするかは時代を超えて常に人間が直面している問題だと思います。
甲野義紀
1949年生まれ。武術研究家。20代の初めから「人間にとっての自然とは何か」について考え始め、1978年武術稽古研究会を設立、松聲館道場を建てる。一般化されたねじりやうねりを伴う動きの問題点に気づき、その立場から剣術、抜刀術、体術、手裏剣術などの研究と指導を行う。1999年以降研究の応用がスポーツに拡がり、さらに介護、楽器演奏、工学、教育といった分野からも関心が集まる。2003年武術稽古研究会を解散、個人となって様々な分野との交流を始めている。