地球上に存在するすべてのものは、そのもの自体の重さによって地球の中心と繋がることによるしかありようはない。
特に立って移動することを特徴とする人間は、ほかのすべてのものより以上に、この感覚が大切なものとなる。
人間のからだは、地球にしがみついて固定するようには造られていないし、固定してしまっては生きられないからである。
特に立って移動することを特徴とする人間は、ほかのすべてのものより以上に、この感覚が大切なものとなる。
人間のからだは、地球にしがみついて固定するようには造られていないし、固定してしまっては生きられないからである。
野口三千三
1914年群馬県生まれ。1934年群馬県師範学校卒業。群馬師範学校、東京体育専門学校助教授を経て、1949年から東京芸術大学教授。退官後に東京芸術大学名誉教授となる。戦後、「体操による人間変革は可能だ」という信念のもとに、独自の人間観と実技に基づく革命的な「野口体操」を創始。その後、野口体操を通して、演劇・美術・音楽などの世界に多大な影響を与える。1998年逝去。