中野信子の言葉（２）

凹凸のない平凡でつまらない毎日よりも、起伏に富んだ、誰も味わったことのない、文字どおり夢のような幻惑の世界へ。たとえその先には破滅が待っているかもしれなくとも、私たちはそれを望んでしまう。

ありふれた退屈な真実よりも、愉快で、奇妙で、忘れられない虚構を。
ささやかな幸せに囲まれた日常よりも、はかない栄光と破滅の時を。

中野信子

『悪の脳科学』

中野信子
1975年、東京都生まれ。脳科学者、医学博士、認知科学者。東京大学工学部応用科学科卒業。東京大学大学院医学系研究科脳神経医学専攻博士課程修了。フランス国立研究所ニューロスピンに博士研究員として勤務後、帰国。東日本国際大学教授。著書に多数。