あたりまえと考えられていることを、考えもなくあたりまえとして受けとるか、当然のことだとされていることを、なんとか改良の余地はないかと考えるかのちがいなのです。
泰平のときはのんびりするのが常識ですが、“治にいて乱を忘れず”というのは、この常識を破ることであり、それは政治ばかりでなく、経済その他、日常生活のあらゆる面において必要な心がまえではないか、と考えるのです。
泰平のときはのんびりするのが常識ですが、“治にいて乱を忘れず”というのは、この常識を破ることであり、それは政治ばかりでなく、経済その他、日常生活のあらゆる面において必要な心がまえではないか、と考えるのです。
松下幸之助
1894年(明治27年)生まれ。9歳の時に大阪に奉公に出る。1918年松下電器製作所を創設する。数々の特許・実用新案を開発するなど事業を拡大し、1925年松下電器産業株式会社に改組。社長に就任。