私がいま立ち上がりますね。
そうすると全身四百幾らの筋肉がとっさに統一的に働くのです。
そういうのが一というものです。
一つのまとまった全体というような意味になりますね。
だから一のなかでやっているのかと言われる意味はよくわかります。
一の中に全体があると見ています。
あとは言えないのです。
個人の個というものも、そういう意味のものでしょう。
個人、個性というその個には一つのまとまった全体の一という意味が確かにありますね。
そうすると全身四百幾らの筋肉がとっさに統一的に働くのです。
そういうのが一というものです。
一つのまとまった全体というような意味になりますね。
だから一のなかでやっているのかと言われる意味はよくわかります。
一の中に全体があると見ています。
あとは言えないのです。
個人の個というものも、そういう意味のものでしょう。
個人、個性というその個には一つのまとまった全体の一という意味が確かにありますね。
岡潔
大阪生まれ。日本数学史上最大の数学者。1925(大正14)年、京都帝大卒業と同時に講師に就任、以降、広島分理科大、北大、奈良女子大で教鞭をとる。多変数解析函数論において世界中の数学者が挫折した「三つの大問題」を一人で全て解決した。1960(昭和35)年、文化勲章受章。エッセイ集に『春宵十話』『日本のこころ』『風蘭』『情緒の教育』『情緒と創造』『情緒と日本人』などがある。