少数者がきわめて富み、多数者がきわめて貧しいために、人びとの心がたえず自分の富もしくは貧困を考えざるをえないような社会は、じつは戦争状態にある社会である。
その戦争が公然と行われているか、もしくはひそかに行われているかは問題にならない。
こうした社会は、その内部におけるさまざまの緊張状態のために安定をうばいさられることなるから、自由な社会ではありえない。
したがって、こうした社会は恐怖にみち、理性をもって事に対処する力が保証されるような雰囲気がなくなってしまう。
その戦争が公然と行われているか、もしくはひそかに行われているかは問題にならない。
こうした社会は、その内部におけるさまざまの緊張状態のために安定をうばいさられることなるから、自由な社会ではありえない。
したがって、こうした社会は恐怖にみち、理性をもって事に対処する力が保証されるような雰囲気がなくなってしまう。
ラスキ
Harold Joseph Laski 1893年6月30日 – 1950年3月24日
多元的国家論を唱えた英国の政治学者。労働党の幹部でもあった。マンチェスターでポーランド系ユダヤ人の家庭に生まれる。オックスフォード大学で学ぶ。カナダ・マギル大学、ハーヴァード大学、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)などで教鞭をとる。