進退これきわまる弟子の気持ちは禅者のいう「肚裏七上八下」「にっちも、さっちも、つかぬ」ということになる。
この時が最も大事な時節なのだ。
「この時、崖に臨んで退く」では、ついに物にならぬのである。
『大拙つれづれ草』
鈴木大拙
鈴木大拙
1870年11月11日(明治3年10月18日)、石川県金沢市本多町に生まれる。旧名は貞太郎。鎌倉の 円覚寺 にて今北洪川・釈宗演に参禅し、「大拙」の道号を授かる。1897年より欧米に渡り、『大乗起信論』英訳をはじめとして禅・仏教思想を英語圏に紹介。帰国後、大谷大学教授を経て、仏教哲学の国際的展開に努めた。代表的著作に『日本的霊性』『禅思想史研究』など。1966年7月12日(昭和41年)、東京にて没。享年95。






