いにしえの人いわずや、禍福はあざなう縄のごとし。
人間万事往くとして、塞翁が馬ならぬはなし。
そは福のよる所、はた禍の伏する所、彼にあれば此にあり、とは思えどもかねてより、誰かよくその極みを知らん。
人間万事往くとして、塞翁が馬ならぬはなし。
そは福のよる所、はた禍の伏する所、彼にあれば此にあり、とは思えどもかねてより、誰かよくその極みを知らん。
滝沢馬琴
曲亭 馬琴(きょくてい ばきん、明和4年6月9日(1767年7月4日) – 嘉永元年11月6日(1848年12月1日)江戸時代後期の読本作者。本名は滝沢興邦(たきざわ おきくに、旧字体:瀧澤興邦)で、後に解(とく)と改める。号に著作堂主人(ちょさどうしゅじん)など。代表作は『椿説弓張月』『南総里見八犬伝』。ほとんど原稿料のみで生計を営むことのできた日本で最初の著述家である。